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フィギュアスケートのルール改正まとめ[2024-2025シーズン]

2024-2025シーズン以降は、フィギュアスケートのルールが改正・改定され、新ルールが発足します。
変更の大きな方向性としては、芸術性(つなぎや振り付け)を重視する傾向が強まります。

ルール改正は2024年6月のISU総会「第59回ISU総会(59th Ordinary ISU Congress)」にて話し合われて決議されます。

本記事では2024-2025シーズン以降のルール改正についてまとめます。
新シーズンをより楽しむために、しっかり理解しておきましょう。

※2024/6/14にISU総会の全決議が終了し、まさかの結論にw
※2024/7/19に2024-2025シーズンのSOVが発表され、5回転が設定!

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ISU総会とルール改正にについて

フィギュアスケート競技のルール改正は毎年行われていますが、大きな改正の場合、ISU総会を開催して決議されます。

最近のルール改正については、以下記事でまとめています。
2018-2019シーズン以降の記事2022-2023シーズン以降の記事

そして2024-2025シーズンは大きなルール改正があるシーズンです。
今季開催される第59回ISU総会の概要は、以下の通り。
◎開催日時:2024年6月8日(土)~6月14日(金)
◎開催場所:ラスベガス

その議題は多岐にわたりますが、2024年5月1日に議題をまとめた資料が公開されました。
この中にフィギュアスケート競技のルール改正に関する議題も含まれます。
ISU総会TOPISU資料(5/1発表)ISU資料(5/22発表追加緊急議題)

ISU総会はISU公式YouTubeでライブ配信され、その決議内容がISUサイトにて日々報告されます。
なお、フィギュアスケート競技のルール改正について決議されるのは、6/12(木)以降です。
ISU公式YouTubeライブ配信一覧ISUニュース一覧

以下、ISU総会の経緯を記した記事にリンクします。
総会初日記事総会2日目記事総会3・4日目記事

6/27にNumberWebから野口美惠さんが岡部由起子さんにISU総会の裏側を聞いたという記事が出ました。
今回とても不思議な決議でしたが、何が起きていたのか?大分理解できました。
記事
6/29にはYahoo!より同じ野口美惠さんからISU総会を総括する記事が出ました。
記事

7/3には朝日新聞DIGITALより三浦佳生選手がルール改正について語った記事が出ました。
ルール改正されると思って、すでに新ルールで練習していた、と・・・バックフリップに関する意見も同感です。
(有料記事ですが、7月4日 07:44まで無料でお読みいただけます)
記事

7/15にISU総会でシングルとペアのルール変更が承認された内容をまとめた資料が出てきました。
ISU Communication No.2655

一般規定改正について

以下、2024-2025シーズン以降の一般規定改正についてまとめます。
※ISU総会で決まったものは、「可決」マークを入れました。

[可決]衣装にブランド広告ロゴ表示を許可

※提案:ISU評議会

競技用衣装にファッションブランドの広告ロゴを表示させることを許可します。
ただし、表示は一つだけで、派手すぎるものは不可。
理由はフィギュアスケートとファッション業界のつながりを拡大するため。

本提案は6/12に可決されました!

[可決]ペア/アイスダンスのジュニア国際大会参加可能年齢引き上げ

※提案45:ISU評議会

Jrアイスダンスの国際大会参加可能な最大年齢を、女子は「21歳」に引き上げます。
(男子はこれまでもこれからも21歳です)
Jrペアの国際大会に参加可能な最大年齢を、女子は「21歳」、男子は「23歳」に引き上げます。
どちらもパートナーとの年齢差は「最大7歳まで」となります。

本提案は6/12に可決されました!
ちなみに2022-2023シーズンにも近い内容が提案されていましたが、否決されていました・・・

特別規定改正について

以下、2024-2025シーズン以降の特別規定改正についてまとめます。
※ISU総会で決まったものは、「可決」マークを入れました。

[可決]世界選手権の予選会廃止

※提案188:オーストリア

2024-2025シーズンより開始予定だった世界選手権の予選会が廃止されます。

予選会の復活は2022年の総会で可決されていましたが、一度も開催されることなく廃止になりました。

本提案は6/13に可決されました!

技術規定改正について

以下、2024-2025シーズン以降の技術規定改正についてまとめます。
※ISU総会で決まったものは、「可決」マークを入れました。

なお、技術規定改正の「提案234-246 (236、237、243 を除く)」に関してはパッケージとして扱うことになりました。
まず個々の提案をパッケージに含むかを決議しました。
パッケージに含むことが決まった段階で、改正は決定ですが、大きな変更に対して反対決議はなかったようです。
次に導入時期について懸念の意見が多かったため、「本パッケージ改正を2026-2027シーズンまで延期するか」の決議が行われました。
これが賛成31名、反対25名、棄権1名で、可決・承認されました。
つまり、オリンピックシーズンを含む「2024-2026シーズンには大きな技術変更はない」ことになりました。
ただし、バックフリップは2024-2025シーズンより認められることになりました。

[採用延期]オイラーは表外ジャンプになる

※提案234/235/238:シングル・ペア技術委員会

2つのジャンプの間に跳ぶ「オイラー(ハーフループ)」は表外ジャンプとなります。
これまでは0.5点をもらえていましたが、今後は跳んでも無得点です。
オイラーはFSで1回のみ跳ぶことが可能で、SPで跳ぶことはできません。

なお、オイラー自体は無得点ですが、明らかにジャンプしていない場合、あるいはステップアウトとして実施された場合、GOEで「-1~-3」を減点されます。

オイラーが表外ジャンプとなることで、今後は以下のようなジャンプを跳ぶことが可能です。

ジャンプ例 旧基礎点 新基礎点
3Lz1Eu3S 3Lz1Eu3S=10.70 3Lz3S=10.20
(2連続ジャンプコンボとして認定)
3Lz1Eu3S2A 跳ぶのは不可 3Lz3S2A=13.50
(3連続ジャンプシークエンスとして認定)
3Lz1Eu3S3T 跳ぶのは不可 3Lz3S3T=14.40
(3連続ジャンプコンボとして認定)

本提案は6/14に採用することを2026-2027シーズンまで延期されました!

[採用延期]FSのジャンプ数を7から6に削減

※提案239:シングル・ペア技術委員会

2024-2025シーズン以降のもっとも大きな変更になりますが、FSのジャンプ数が「7本」から「6本」に削減されます。
「6本」のうち必須ジャンプはアクセルのみ。

ジャンプ偏重を是正し、プログラム全体をよりよく見せる方向への改正ですね。
個人的には評価していますが、7本構成に慣れた選手にとっては大変・・・

本提案は6/14に採用することを2026-2027シーズンまで延期されました!

[採用延期]FSのジャンプコンボ数を3から2に削減

※提案240:シングル・ペア技術委員会

上記の変更に付随しますが、FSで跳べるジャンプコンビネーションは「3本」から「2本」に削減されます。
この「2本」のうち1本は3連まで可能、もう1本は2連まで可能です。
つまり、2連ジャンプ1本がリストラされることになります。
なお、2本のジャンプコンビネーションのうち、1本はジャンプシークエンスとして跳ぶことが可能です。

本提案は6/14に採用することを2026-2027シーズンまで延期されました!

[採用延期]FSでは同種類ジャンプ数を3つまでに制限

※提案241:シングル・ペア技術委員会

上記の変更に付随しますが、FSでは回転数関係なく同種類のジャンプは「3本」までに制限されます。
例えば、「4T3T 4T 3Lz2T2A」といった構成を跳んだ場合、トーループジャンプが4本になってしまうため、3Lz2T2Aの2Tがキックアウトになります・・・

本提案は6/14に採用することを2026-2027シーズンまで延期されました!

[採用延期]FSにコレオスピン新導入

※提案239/241:シングル・ペア技術委員会

2024-2025シーズ以降、「コレオグラフィックスピン」が新しく導入されます。
FSでは「コンビネーション」「フライング」「コレオ」の3つが必須スピンになります。
(フライングエントランススピンまたは単一姿勢スピンはコレオスピンに置き変わる)

以下、コレオグラフィックスピンの定義です。

プログラムの振り付けを強化し、音楽にマッチするスピン。
本スピンは、ブレード上で最低3回転する必要。基本または非基本のポジションは許可。足換えは複数回可能。
テクニカルジャッジがコレオグラフィックスピンと識別できなかった場合は、3回目に実行されたスピンがコレオグラフィックスピンと見なされる。
固定の基礎点を持ち、ジャッジのGOEのみで評価。

本提案は6/14に採用することを2026-2027シーズンまで延期されました!

[可決]バックフリップジャンプ解禁

※提案236:シングル・ペア技術委員会

「バックフリップジャンプ(宙返りジャンプ)」が禁止動作から外されます。
ただし、禁止動作から外される(減点-2がなくなる)だけで、評価については何も触れられていません・・・

2023-2024シーズンには、アダム・シャオ・イム・ファ選手が減点されても跳び続けて議論が巻き起こっていましたが、ISU側が折れた形になりました。

理由についは「宙返りジャンプは非常に見ごたえがあり、現在ではこれを禁止動作に含めることはもはや合理的ではありません」とISU資料には書かれていますが、そもそもの理由であった危険性にについては何も触れていません・・・

いずれにせよ、解禁ですので、跳ぶ選手が増えるかもしれませんね。
どうか怪我がありませんように。

本提案は6/14に可決されました!

[可決]ジュニアSP要素規定策定

※提案237:シングル・ペア技術委員会

ジュニアのSPには必須要素が課されていますが、こちらが2026-2027シーズンまで策定されました。

シーズン 規定
2024-2025 フリップ(3Fまたは2F)、FCSp、(男子)CSSp、(女子)LSpまたはSSp
2025-2026 ループ(3Loまたは2Lo)、FSSp、(男子)CCSp、(女子)LSpまたはCSp
2026-2027 ルッツ(3Lzまたは2Lz)、FCSp、(男子)CSSp、(女子)LSpまたはSSp

本提案は6/14に可決されました!

技術規定改定の詳細

2024-2025シーズン以降の「難易度レベルと実行レベルおよびプログラムコンポーネントの評価ガイドライン」の細かいルール改正案については2024年4月22日に資料が公開されました。
その後、ISU総会を経て修正版が7月1日に公開されました。

大きなルール変更は2026-2027シーズンまで見送られたため、ほとんど変更はありませんが、スピンには注目すべき変更点がありますので記載します。
(その他、レベル要件、GOE要件、GOEマイナスについてはISU資料をご覧ください)
(運用状況によっては、他の細かい変更も後で追記するかもしれません)
ISU Communication No.2623(7/1発表)

そして7月19日に驚くべき発表がありました。
2024-2025シーズンのSOV (Scale of Values valid)に5回転ジャンプが設定されました。
ISU Communication No.2656(7/19発表)

ジャンプの変更

2024-2025シーズンよりSOV (Scale of Values valid)に5回転ジャンプ(5A以外)が設定されました。
5回転は「Quintuple(クイントブル)」と書かれますので、通称「クイント(クイントジャンプ)」と呼ばれます。

しかしながら、どの種類のジャンプを跳んでもベースバリューは「14.00」点w
ちなみにSPで跳ぶことはできません。
FSでも単独でしか跳べず、コンボやシークエンスとして組み込むことはできないようです。

にしても、跳んでほしいような、跳んでほしくないようなジャンプですね・・・
(ちなみに4回転までのベースバリューに変更はありません)

以下、5回転ジャンプのベースバリュー表です。

種類 基礎点 ±1 ±2 ±3 ±4 ±5
5T 14.00 1.40 2.80 4.20 5.60 7.00
5S 14.00 1.40 2.80 4.20 5.60 7.00
5Lo 14.00 1.40 2.80 4.20 5.60 7.00
5F 14.00 1.40 2.80 4.20 5.60 7.00
5Lz 14.00 1.40 2.80 4.20 5.60 7.00

スピンの変更

以下、2024-2025シーズンのスピンのレベル要件の変更点です。

1.レベル要件として「難しいブレード特徴」の新設
スピンのバランス、コントロール、実行に重大な影響を与える方法でブレードを使用する。この機能は、キャメル、シット、またはレイバックのポジションで実行する必要があり、たとえばブレードのかかとまたはつま先でスピンすることで実現。
Difficult blade feature: using the blade in a way that has a significant impact on the balance, control and execution of the spin. The feature must be executed in camel, sit or Layback position and can be achieved for example by spinning on the heel or toe of the blade.

2.ウインドミル(イリュージョン)は難入・難出として認めない
Windmill (illusion) is considered as a difficult movement for a feature only if it reaches close to a split position (at least 135 degrees). It can be awarded as a feature for spins only once in a program. Windmill is no longer considered as a difficult entry or exit.

3.ユーズドポジションの入ったレベル特徴はノーカウント
たとえば、スケーターが同じプログラムの以前のスピンでフライングキャメルスピンにおいて難しいキャメルフォワードポジションを取っていた場合、シットポジションから難しいキャメルフォワードポジションに変更することによって実行される難しいポジション変更はカウントされません。
Feature together with a used position:
For a feature to count in any spin, it must not be executed together with a used difficult variation position. For example, a difficult change of position executed by changing the position from sit position to a difficult camel forward position is not counted if a skater has in an earlier spin in the same program difficult camel forward position in a Flying Camel Spin.

4.レベル特徴としてカウントされる難しいバリエーションは2つのみ
In any spin only two (2) difficult variations are counted for level features.


なお、アイスダンスの2024-2025シーズンルールについては資料のみ提示します。
Requirements for Technical Rules(7/5発表)Scale of Values(7/5発表)

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フィギュアスケート2024-2025の完全スケジュールカレンダー
※テレビ放送情報を記載する他、緊急情報があった場合、こちらの該当日に記載しています。

以下、コメントを残せますが、誹謗中傷、選手のイメージを下げるコメント、過度な要求、過度な連投など、管理人の判断で削除する場合もあることもご理解くださいm(_ _)m

5 Responses to “フィギュアスケートのルール改正まとめ[2024-2025シーズン]”

  1. shu より:

    いつも沢山の情報をありがとうございますm(_ _)m

    管理人様のご説明に
    「そして6/14に「本パッケージ改正を2026-2027シーズンまで延期するか」の決議が行われ、可決・承認されました。内訳は、賛成31名、反対25名、棄権1名です。」
    とあります。
    私は今回パッケージの内容を採用するか、しないかが議論されるのだと思ってましたが、この議決は採用することと、その採用時期の2つを決議したようにも思えます。
    だとすると、反対意見には、「採用しない」意見と「次シーズンから即採用する」意見が混在することになるのかな?なんか変な話だなと思ってしまいました。
    それとも、パッケージを採用することは先に決まっていて、ここでの議決は採用時期に関するものだけだったのでしょうか。
    またあるいは、とりあえず先延ばしにすることだけが決議されて、採用するかしないかは、2026-2027シーズンに改めて協議するということでしょうか。
    そのあたり、ご存じでしたらコメントいただけると嬉しいです。

    • 管理人 より:

      shuさん

      ライブ配信を見ていないので正確な経緯はわかりませんが・・・

      > パッケージを採用することは先に決まっていて、ここでの議決は採用時期に関するものだけだったのでしょうか。

      こちらだったと思われます。
      改正に対して賛成の声は多かったのですが、オリンピックを2年後に控えるタイミングでの大きな変更に対して懸念の声も多かったため、決議したようです。
      説明がわかりにくかったので、軽く追記修正しました。

      • shu より:

        早々にお返事いただきありがとうございました。
        FSのジャンプを6本にするとか連続ジャンプを2個までにするとか、それぞれ単独で考えることではなく、まとめて是か非かを考えることだから「パッケージ」と表現されてるのかなと思ってました。
        パッケージに入った段階で改正決定という説明でよくわかりました。前段にそういう議論があったわけですね。
        選手はルール改正の度に対応を迫られ、それはどのスポーツでも一緒だし、仕方ないんだろうけど、オリンピック直前に大きな改正がなかったことはよかったなと思いました。

      • 管理人 より:

        shuさん

        一応補足しますと、2026-2027シーズンに大幅改正確定という認識のようですが、2026-2027シーズンになっても関係者が同じ認識でいるとは限りません・・・
        あれ?そうなるの?ってことがISUではよくあることですのでw

        とにかくこのタイミングで大きな変更はなかったのはよかったですね。
        ただ、今季のルール変更は暗黙の了解のように感じられたので、「すでに新ルールで練習していたのに、まじ?!」と思う選手もいたんじゃないかな?と勝手に想像していました。
        いずれにせよ、6月に決まって、1ヶ月後の7月施行って選手ファーストになってないな?と思いますね。

      • shu より:

        >あれ?そうなるの?ってことがISUではよくあることですのでw

        確かに。過去にも3Lzと3F、4Lzと4Fと4Loの点数一緒にするとか、さらには技術プログラムと芸術プログラムに分けてそれぞれ優勝者がでるとか、いろいろありましたが、「オリンピック前に大きな変更はよくない(から全てはオリンピック後)」といいつつ全て何もなかったかのようになってますよねw
        「幻のルール」がまた増えるのかもw

        >今季のルール変更は暗黙の了解のように感じられたので

        ローカル大会か公開練習かでFS6本で滑ってたという記事をみて、改正前なのに「はて?」と思ってました。
        変更の見通しと告げられていてそのつもりで準備していたのにここにきてひっくり返されたのだとしたら気の毒すぎます
        今に始まった事じゃないけど

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