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フィギュアスケートのルール改正(新ルール)まとめ[2019-2020シーズン]

フィギュアスケート競技において、2018-2019シーズンにISUで大幅なルール改正(新ルール)が行われました。
この新ルールは2018年6月5日~8日開催のISU総会で決まったものです。

本新ルールの運用を1シーズン行った後、2019年5月21日に一部改定された2019-2020シーズン用の新ルールがISUより発表になりました。
大きな変更はアンダーローテーションのジャンプスコアの変更ですが、その他細かい修正もあります。

本記事は初年度の新ルールに、2年目のルール変更点を追記・比較する形でまとめています。
基本的に紫色で記しているものが変更点です。
2019-2020シーズンを一層楽しむために、ぜひ参考にしてください。

※2019-2020シーズン用に更新しました。

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旧ルール→新ルールの変更点一覧表

まず男女シングルに限定して旧ルールから新ルールへの変更点を一覧表としてまとめます。
細かいところは、本項目以降に示しますが、フィギュア初心者でしたら、これらを把握しておけばなんとなく新ルールがわかると思います。

項目 旧ルール 新ルール
FS演技時間 男子:4分30秒 男子:4分
※男子のみ変更
FSジャンプ数 男子:8個 男子:7個
※男子のみ変更
ジャンプ基礎点 旧ルールから基礎点が下がる
3回転ジャンプ:微減
4回転ジャンプ:大幅減
GOE
(出来栄え点)
7段階採点
(+3~-3)
11段階採点
(+5~-5)
※ジャンプの最大点は旧ルールを超える
演技後半ジャンプのボーナス すべてのジャンプが1.1倍 1.1倍になるジャンプを制限
SP:最後の1本のみ
FS:最後の3本のみ
繰り返せる4回転ジャンプ 2回まで 1回まで
※3回転を含めると繰り返せるジャンプは2回までと変わらない
コレオシークエンス 基礎点2.0 基礎点3.0

新ルールの特徴を簡潔に言うなら、「質の高い演技を評価する、そして質の低い(ミスをした)演技を評価しないシステム」に変わったということです。
要するに「演技の質に差をつけましょう」という変更です。
しかし、今まで評価されなかった選手が一気にトップ選手の仲間入りができるというものではありません。
その意味では、今までの採点システムのバージョンアップという捉え方でよいと思います。

ルール改定に関するISUメイン資料
2018年5月23日に「2018年7月1日より有効となるルール」としてISUサイトから発表されました。
Single & Pair Skating Scales of Values, effective July 1st 2018
上記を踏まえたスピン含む全エレメンツの基礎点とGOE幅の詳細表は以下の通り。
Communication No. 2168|日本語訳
6/26にCommunication No. 2168は改訂版になりました。日本語訳も改訂版です。さらに以下、変更点も示されています。
Communication No. 2176|日本語訳
さらに7/25にテクニカルパネルハンドブックもリリースされました。
Technical Panel Handbook(シングル)|日本語版
7/30に出てきた2168の改訂版。2168も修正されているので2168と中身は同じものです。
Communication No. 2186|日本語版

2018-2019シーズンから2019-2020シーズンへのルール変更点

2019年5月21日に2019-2020シーズンの「各エレメンツ新基礎点&新GOE点」が発表になりました。
Communication No.2253日本語版
これにより2018-2019シーズンからルールが変更になったことがあります。

2019-2020シーズン変更の要点
ジャンプがUR判定とe判定の場合の得点増加
2018-2019シーズンは基礎点の75%だったものが、2019-2020シーズンは80%に増えています。
つまり、回転が足りない場合(またはロングエッジの場合)の痛手が減っています。
得点が変わることにより、GOE幅も変わります。
※UR=アンダーローテ、e=エッジエラーです。

上記と同時に2019-2020シーズンの「各エレメンツの新レベル要件およびGOE加点・減点&PCS新ガイドライン」も発表になりました。
Communication No.2254日本語版
下線のある部分が変更箇所ですが、変更点の一部を書き出します。

2019-2020シーズン変更の要点
[ジャンプ総合]
・SPの要素抜けはGOE-5になる
・「1Eu<(アンダーローテ)」はなくなり、GOEで引く
[GOEマイナス要件]
・ジャンプ:GOEマイナス幅がやや緩和
・ステップ・コレオ:より具体的なGOEマイナス項目が増加
[PCS]
・複数の転倒または重大なエラーを含む演技のPCS最大点が下がる・・・
なお、以下ページで2018-2019と2019-2020の文書完全比較をやってくれていました!すごくありがたい情報です。
2018-2019と2019-2020の文書比較情報提供様ツイート

なお、本改正について2019年7月12日にISUグローバルセミナーの動画がアップされました。
とくに新ルール概要とPCS講義はとても役に立ちますので、英語がわかる方は見ておくとよいと思います。

ISUグローバルセミナー動画一覧(全18講座)
技術委員会からのアップデート内容
Over-rotated jumps(1/4以上回りすぎたジャンプ)の扱いといった細かい規定にも触れています。
PCS概要 SS講義 TR講義
PE講義 CO講義 IN講義

さらに2019年7月2日にISUから「審判員の倫理規定」というものが発表になりました。
その内容はレフリー、技術パネル、ジャッジの行動指針を示すもので、読むと結構細かく規定されています。
五輪についての規定まで及んでいます。
Communication No.2265

こちらの内容については、Number Webより田村明子さんの寄稿で日本語で詳しく解説してくれています。
とても興味深い内容なので、目を通しておくと良いかなと思います。
Number Web記事

こちらの指針に伴い講習会も行われたようで、動画もアップされています。
ISU動画

ルールの運用に関しては、試合ごとにさまざまな意見が飛び交います。
その中で特定選手を贔屓してないか?という意見は必ず出ますw
ISUから倫理規定を定めていく動きがあるということは、フェアな判定をめざしていると捉えられます。
とても歓迎できる動きですね。

2019年7月16日にISUより「氷上医療緊急要項」というものが出てきました。
本要項を確認するような事態にはならないことを願いますが、一応リンクを貼っておきます。
Communication No.2267

2019年7月17日に日本スケ連より「シングルおよびペアにおける減点/ボーナス」という資料が出てきました。
いわゆるディダクション扱いとなるものを一覧としてまとめたものですね。
シングルおよびペアにおける減点/ボーナス

さらに2019年7月26日にはISUより「ジャッジングシステムテクニカルハンドブック」が出てきました。
シングル編ペア編日本語版
※下線部分が2018-2019シーズンから変わったところです。

2019年7月31日に日本スケ連より「PCSの評価資料一覧」という資料が出てきました。
一覧になっているので、とてもわかりやすいです。
プログラムコンポーネンツ(シングル&ペア・アイスダンス)

ということで、以下、新ルールの詳細について書いていきます。
(なお、2019-2020シーズンの変更点については紫色で記載しました。
2018-2019シーズンの新ルールをわかっている方は、紫色のテキストを追っていけば、2019-2020シーズン変更点が把握できると思います)



【決定1】男子・ペアのフリー演技時間が4分に短縮

一部のフリー演技時間が短縮されます。
短縮されるのは以下のカテゴリー。

・男子FS:4分30秒→4分
・ペアFS:4分30秒→4分

競技時間の短縮化に対応するものだと思います。

ISUルール(75ページ参照)

【決定2】男子フリーのジャンプ数は8個から7個に減る

演技時間が短縮されることに伴い、実施するジャンプ数も減少します。

・男子FS:8個→7個

8個のジャンプを埋めるために、2Aを跳ばざるを得なかった男子選手には朗報かもしれません。

ただし、4分で7個のジャンプを跳ぶのは意外にハードです。
つなぎを含めたジャンプの助走が長い選手は、結構厳しいルール変更になるかもしれません。
プログラムの魅力で見せて欲しいという流れとは逆行するような気がしないでもありませんw

2018-2019シーズンの序盤を見た感想としては、4分7本構成のプログラムはかなりぎちぎちです。
正直言って息を整える時間もない感じ・・・
4分30秒だったときよりも、間違いなく「体力」が必要です。

ISUルール(104ページ参照)

【決定3】4回転ジャンプの基礎点が下がる

大きな変更としては、4回転(クワド)ジャンプの基礎点の見直しが行われました。
4回転(クワド)ジャンプだけでなく3回転(トリプル)ジャンプも併せて変更されています!

ということで、以下表にてわかりやすく変更点を示します。

種類 旧基礎点 新基礎点 増減
2A 3.3 3.3 -0.0
3T 4.3 4.2 -0.1
3S 4.4 4.3 -0.1
3Lo 5.1 4.9 -0.2
3F 5.3 5.3 -0.0
3Lz 6.0 5.9 -0.1
3A 8.5 8.0 -0.5
4T 10.3 9.5 -0.8
4S 10.5 9.7 -0.8
4Lo 12.0 10.5 -1.5
4F 12.3 11.0 -1.3
4Lz 13.6 11.5 -2.1
4A 15.0 12.5 -2.5

トリプルジャンプも基礎点が下がっていますが、4回転(クワド)ジャンプはさらに基礎点が下がります。
個別に見ていくと、一番損になるのは4Aです。
実に2.5点も基礎点が下がっています。
まるで「跳ばないでくれ」と言っているかのよう・・・・

そして意外におもしろいのが、縦軸(クワドジャンプの難易度別)で見た場合の変化です。
例えば、4Tと4Lzで今までは基礎点に3.3点の差がありました。
ところが、新ルールでは2.0点の差しかありません。

意外にも下げ幅が少ないのは4Fです。
今まで基礎点が低く感じていたということなのでしょうか・・・・

【決定4】GOE判定が11段階になる

4回転(クワド)ジャンプの基礎点変更よりも、もっと重要なルール改定がありました。
それがGOE(出来栄え点)の変更です。
具体的には現行の「「7段階」から「11段階」へ変更されます。
今まで「+3~0~-3」だった評価が「+5~0~-5」と幅が広がるということです。

この幅は「1段階10%の増減」で設定されます。
これを計算すると、以下の加点・減点のGOE評価が付くことになります。

種類 基礎点 ±1 ±2 ±3 ±4 ±5
2A 3.30 0.33 0.66 0.99 1.32 1.65
3T 4.20 0.42 0.84 1.26 1.68 2.10
3S 4.30 0.43 0.86 1.29 1.72 2.15
3Lo 4.90 0.49 0.98 1.47 1.96 2.45
3F 5.30 0.53 1.06 1.59 2.12 2.65
3Lz 5.90 0.59 1.18 1.77 2.36 2.95
3A 8.00 0.80 1.60 2.40 3.20 4.00
4T 9.50 0.95 1.90 2.85 3.80 4.75
4S 9.70 0.97 1.94 2.91 3.88 4.85
4Lo 10.50 1.05 2.10 3.15 4.20 5.25
4F 11.00 1.10 2.20 3.30 4.40 5.50
4Lz 11.50 1.15 2.30 3.45 4.60 5.75
4A 12.50 1.25 2.50 3.75 5.00 6.25
1回転、2回転(2A以外)のGOEは書いていませんので、以下でご確認ください。
→ エレメンツ基礎点
なお、新しいジャンプの記号「Eu」(読み:オイラー)が出来ました。
(3連コンボのハーフループジャンプを意味するようですが、1Loと区別するために1Euと示します。1Loは踏切足と着氷足が同じ、1Euは踏切足と着氷足が違う場合に使います。基礎点は一緒です。)
なお、2019-2020シーズンに以下の追加項目ができました。
■ショート・プログラムについて
ジャンプ要素が要求と異なる場合、最終GOEは-5とする。
該当するのは、ジャンプ要素の回転数が違う場合やジャンプがくり返された場合、ジャンプ・コンビネーションなのにジャンプをひとつしか跳ばなかった +COMBO 記号のついた場合などである。
■シングル・オイラーについて
シングル・オイラー(1Eu)の回転が半回転以上、足りなかった場合はダウングレード(<<)の対象となる。この場合、ジャッジはダウングレード・ジャンプの減点を適用する。
シングル・オイラーの回転不足が半回転未満であった場合、テクニカル・パネルは回転不足(<)を適用しない。
シングル・オイラーがきちんと跳ばれなかった場合やステップ・オーバーになった場合、ジャッジはGOEを減点する。

ここで重要なのは、各ジャンプの最大スコアと最小スコアが何点になるかということですね。
以下、全種類のジャンプ得点を新旧比較してみました。

種類 最大点 基礎点 最小点
2A 4.80 3.30 1.80
4.95 3.30 1.65
3T 6.40 4.30 2.20
6.30 4.20 2.10
3S 6.50 4.40 2.30
6.45 4.30 2.15
3Lo 7.20 5.10 3.00
7.35 4.90 2.45
3F 7.40 5.30 3.20
7.95 5.30 2.65
3Lz 8.10 6.00 3.90
8.85 5.90 2.95
3A 11.50 8.50 5.50
12.00 8.00 4.00
4T 13.30 10.30 6.30
14.25 9.50 4.75
4S 13.50 10.50 6.50
14.55 9.70 4.85
4Lo 15.00 12.00 8.00
15.75 10.50 5.25
4F 15.30 12.30 8.30
16.50 11.00 5.50
4Lz 16.60 13.60 9.60
17.25 11.50 5.75
4A 18.60 15.00 11.00
18.75 12.50 6.25

この表を見て、あれ?と思いませんか?
クワドジャンプの基礎点は下がっているのに、GOE(出来栄え点)で満点を取れば、新スコアが旧スコアを上回るのです!
逆に出来栄えが悪かった場合は、得点がえげつなく下がります・・・w

今まで以上に競技後すぐに「プロトコル(ジャッジスコア)」が見たくなると思いますねw
いずれにせよ、完成度が求められる時代になることは間違いありません。

なお、アンダーローテーション(UR)(<マーク)およびエッジエラー(eマーク)のケースの基礎点およびGOEスコアは、2019-2020シーズンに変更になりました。
・2018-2019シーズン:基礎点の75%
・2019-2020シーズン:基礎点の80%
微増ではありますが・・・・UR判定が多かった場合の痛手は減りますね。
ただ、UR判定の正確性に自信がないゆえの変更だとしたら、決してポジティブな変更とは言えない気もします・・・

■2018-2019シーズン



■2019-2020シーズン

URの種類 2018-2019スコア 2019-2020変更スコア
3A< 6.00点 6.40点
4T< 7.13点 7.60点
4S< 7.28点 7.76点
4Lo< 7.88点 8.40点
4F<
(またはe)
8.25点 8.80点
4Lz<
(またはe)
8.63点 9.20点
4A< 9.38点 10.00点

GOEでプラスをもらうための要件は以下の通り。
(2019-2020シーズンでも変わりません)

ジャンプの要件
1) 高さおよび距離が非常に良い(ジャンプ・コンボおよびシークェンスでは全ジャンプ)
2) 踏切および着氷が良い
3) 開始から終了まで無駄な力が全く無い(ジャンプ・コンボではリズムを含む)

4) ジャンプの前にステップ,予想外または創造的な入り方
5) 踏切から着氷までの身体の姿勢が非常に良い
6) 要素が音楽に合っている
※2017-2018シーズンまであった「ディレイ」と「空中姿勢の変化(タノ等)」の要件がなくなっています・・・

要件1つでプラス1評価もらえます。
ただし、プラス4、プラス5をもらうためには、前半3つを満たすことが最低条件になります。

なお、ジャンプのGOEがマイナスとなる要素については、2019-2020シーズンに少し変更があります。
いくつかの要素でGOEのマイナス幅が緩和された感じですね。

■2018-2019シーズン


■2019-2020シーズン

最終的なGOE判定につきましては、見逃しそうな以下の補足説明がありますので、しっかり把握しておきましょう。

最終のGOEを計算するためには、まず始めに要素のプラス面を考慮し、これがGOE評価の起点となる。
次に、ジャッジはあり得るエラーのガイドラインに従ってGOEを引き下げ、その結果が最終のGOEとなる。

なお、7/25に発行されたテクニカルハンドブックに「UR(アンダーローテーション)」について、以下気になる微妙な変更がありました。

旧:回転不足が1/4回転よりは大きいが、1/2回転未満の場合である。
新:回転不足が1/4回転以上であるが、1/2回転未満の場合である。
※一見わかりにくい変更ですが、1/4ジャストを回転不足にするかどうかの違いです。
※数学の世界で言っちゃうと大した違いではありませんが、「前より厳しく取り締まるよ」というふうには受け取れます。

ディダクションの扱いについては従来どおりですm(_ _)m

【決定5】FSでの同種類のクワドリピードは1回までに制限

「FSでの同種類クワド(4回転)のリピート禁止案」が技術委員会から出てきたときは、これは通らないだろうと思っていました・・・
しかし、これとは別に「FSでの同種類クワドのリピートを1回までに制限」という折衷案もありました。

ISU総会の結果としては、後者が採択されることになりました。

ちなみにトリプル(3回転)ジャンプを含めると、2回繰り返すことは可能です。
つまり、女子にとっては本ルール変更の影響はないことになります。
(クワドを跳べるトゥルソワ選手等にとっては未来に影響はあるかもしれませんが)

繰り返すジャンプを「コンボにしなければいけないルール」は変わりません。

この変更の意図としては、FSはジャンプが7本に減るため、プログラムの多様性を高めたり、多種類のジャンプを跳ばせることが狙いです。
ただ、怪我の抑制という意味では、多種のクワドを増やそうとして、むしろ怪我のリスクは高まるような気がしないでもありません・・・・

とはいえ、決まったものなので受け入れるしかありませんw
多種類のクワドが跳べる、かつクワドのコンボも跳べる選手が有利になると思われます。

【決定6】ジャンプボーナスは「SPが最後の1本」「FSが最後の3本」に制限

後半ジャンプの1.1倍ボーナスポイントを制限する議論は平昌五輪後に出てきました。

ザキトワ選手のようにジャンプをすべて後半に跳ぶ戦略に対する是正案です。
とはいえ、ザキトワ選手はルールに則って戦略を立てているわけですから、悪いことは何もありません。
加えて、全ジャンプを後半に跳ぶというのは失敗のリスクを高めます。
この構成を選ぶこと自体すごいことなのです。

しかしその一方で、ジャンプをすべて後半に跳ぶ選手ばかりになることの危機感があるのかもしれません。
勝つために選択肢を狭めることになりますので・・・
ザキトワ選手は非常にウェルバランスを考えたプログラムを作ってきましたが、皆がそうできるとは限りません・・・

ルールで規制するのは、それはそれで一つ手かなとは思います。

2018年5月1日に1.1倍のボーナスが付く演技後半の対象ジャンプ数の案が出てきました。

SP:最後の2本、FS:最後の4本(カナダ案)
SP:最後の1本、FS:最後の3本(日本案)

そして6月6日のISU総会の採決の結果、日本案で決定しました!

少し補足しますが、SPの1本、FSの3本は後半に跳でいいジャンプ数ではなく、あくまでボーナスが付くジャンプという意味です。
ジャンプを全部後半に集めてもかまわないけど、ボーナスが付くジャンプは限られるよ!ということです。
なお、コンビネーションジャンプも1本のジャンプとして認定されるようです。
となると、SPの最後、FSの最後の3本にコンボを跳ぶ(もしくは高難度ジャンプを跳ぶ)という選択肢が得点を伸ばす鍵になりそう・・・
もちろん、失敗したらがっつり引かれるので、成功しないといけないのですが・・・

本ルールによって、最大のチャレンジが「FSの最後の3本をコンボまたは高難度ジャンプにする」ことになったので、その意味でウェルバランスがよくなると言えるのかちょっと疑問は残ります。
それでもトップ選手がどんなFS構成を選んでくるのか楽しみになりました!
状況によっては「最後の3本の中で、コンボを跳べるのは1回ね」といった修正案が来シーズンに出ることも考えられそうですw

【決定7】スピン・ステップではコレオに変化

スピン・ステップについてのルール改定にも触れておきます。
(最初ジャンプの項目に書いたのですが、分けることにしました)

スピン・ステップの基礎点で変わるのは「コレオシークエンス」です。
従来の基礎点は2.0だったのですが、これが3.0に増えます。

GOE(出来栄え)はジャンプと同じく11段階で評価されます。
増減幅は基本的に10%幅で変わるのですが、コレオシークエンスのみ10%以上の変化があります。

つまり、コレオシークエンスは評価への重きを高めて、出来栄えでも差をつけようとする意図がうかがえます。

ということで、以下、主なスピン・ステップのスコア新旧比較表。

種類 最大点 基礎点 最小点
LSp4 4.20 2.70 1.60
4.05 2.70 1.35
FSSp4
CSSp4
CoSp4
4.50 3.00 2.10
4.50 3.00 1.50
FCSp4
CCSp4
4.70 3.20 2.30
4.80 3.20 1.60
CCoSp4 5.00 3.50 2.60
5.25 3.50 1.75
StSq3 4.80 3.30 1.80
4.95 3.30 1.65
StSq4 6.00 3.90 1.80
5.85 3.90 1.95
ChSq 4.10 2.00 0.50
5.50 3.00 0.50
※すべてのレベルのスピン・ステップのGOEは、以下でご確認ください。
→ エレメンツ基礎点

GOEでプラスをもらうための各エレメンツの要件は、以下の通りです。
プラス4、プラス5をもらうためには、前半3つを満たすことが最低条件になるのはジャンプと同じです。
なお、2019-2020シーズンの変更点は紫色で記しました。
微妙な変更ですが、「または」を文章に加えているあたり、GOEが取りやすくなったと考えてよいのかな・・・

スピンの要件
1) スピン中の回転速度および/または回転速度の増加が十分
2) 良くコントロールされた,明確な姿勢(フライング・スピンの場合には高さ,空中/着氷姿勢を含む)
3) 開始から終了まで無駄な力が全く無い

4) 回転軸を維持する
5) 創造的でオリジナリティがある
5) 創造的および/またはオリジナリティがある
6) 要素が音楽に合っている
ステップシークエンスの要件
1) エッジが深く,明確なステップおよびターン
2) 要素が音楽と合っている
3) エネルギー,流れ,出来栄えが十分で,開始から終了まで無駄な力が全く無い

4) 創造的でオリジナリティがある
4) 創造的および/またはオリジナリティがある
5) 全身の優れた関わりとコントロール
6) シークェンス中のスピード,またはスピードの加速が十分
コレオグラフィックシークエンスの要件
1) 創造的でオリジナリティがある
2) 要素が音楽と合っている
3) エネルギー,流れ,出来栄えが十分で,開始から終了まで無駄な力が全く無い

4) 氷面を十分にカバーしている
4) 氷面を十分にカバーしている,あるいはパターンが興味深い
5) 十分に明確で正確
6) 全身の優れた関わりとコントロール

各エレメンツのGOEがマイナスとなるのは、以下の要件です。

各エレメンツのGOEがマイナスとなるのは、2019-2020シーズンで少し変わりました。
ステップおよびコレオの要件を少し充実させた感じですね。

■2018-2019シーズン


■2019-2020シーズン

【決定8】PCSとGOEの特記事項について

PCSとGOEで分けて書きます。

PCS

PCS(演技構成点)の運用は基本的に変わりません。
しかし、201802019シーズンの特記事項が2019-2020シーズンに変わりました。
2019-2020シーズンは「断定的」な表記になっており、とても重要な変更だと思います。
重大なエラーもしっかり定義化されました。

■2018-2019シーズン特記事項
(1)一つの転倒または一つの重大なエラーを含む演技には、どのコンポーネンツに対しても「10点」を与えるべきではない
(2)複数の転倒または複数の重大なエラーを含む演技には、スケーティング・スキル、トランジション、コンポジションに対して「9.5点以上」を与えるべきではなく、パフォーマンス、インタープリテーションに対して「9.0点以上」を与えるべきではない
→ プログラム・コンポーネント・チャート

■2019-2020シーズン特記事項
(1)転倒が1回あるいは重大なエラーが1つあった場合、下記を最高点とする。
・スケーティング・スキル、トランジション、コンポジション: 最高 9.75点
・パフォーマンス、インタープリテーション: 最高 9.50点
(2)転倒が複数回あるいは重大なエラーが複数あった場合、下記を最高点とする。
・スケーティング・スキル、トランジション、コンポジション: 最高 9.25点
・パフォーマンス、インタープリテーション: 最高 8.75点
重大なエラーとは・・・
プログラムが中断されるものや技術的なミスで、構成および/または構成と音楽の関係の健全性/連続性/流れるような美しさに影響を与えるものを言う。
この制限は、稚拙なスケーターから卓越したスケーターまで、あらゆるレベルのスケーターに適用する。
転倒が複数回あるいは重大なエラーが複数あった場合のPCS比較(男子FSの場合)
PCS要素 2018-2019シーズン 2019-2020シーズン
SS・TR・CH 9.50点以下
※曖昧
9.25点以下
※断定
PE・IN 9.00点以下
※曖昧
8.75点以下
※断定
トータル 最大93.00点 最大90.50点

1回の転倒または重大エラーなら、大きな痛手になることはないでしょう。
問題となるのは、「転倒が複数回あるいは重大なエラーが複数あった場合」です。
2018-2019シーズンから2019-2020シーズンで上限スコアが結構下がりました。
2回転倒してしまえば、もう複数です。
トップ選手を応援する場合、2回以上転倒また重大はエラーがないことを祈るしかないですね・・・

これらのエラーと評価基準を含めた資料が2019年7月31日に日本スケ連より出てきました。
チャート化されているので、とてもわかりやすくまとめられてます。
プログラムコンポーネンツ(シングル&ペア・アイスダンス)
ただし、明文化できることと客観的な判定ができることは別の話なので、議論は尽きないところですね・・・

GOE

そして2019-2020シーズンからGOEに関しても特記事項が付きました。
ステップとコレオに関して「音楽に合わない」という項目があるのが新しいところかなと思います。

■2019-2020シーズン特記事項
下記のエラーがあった場合、評価のスタートとなるGOEは+2を上限とする。
・転倒
・両足着氷
・着氷時のステップ・アウト
・正しくないエッジ
・ダウングレード判定(<<)
・音楽に合わないステップ・シークェンスやコレオグラフィック・シークェンス

【決定9】アイスダンスのショートダンスがリズムダンスに変更

アイスダンスに関しても大きな変更があります。
これまでの「ショートダンス(SD)」が「リズムダンス(RD)」というカテゴリーになります。

アイスダンスに関してはルールに詳しいとは言えませんので、分析しようとするとボロが出ますw
なので、資料に委ねたいと思いますw

■新必須要素
ISUコミュニケーションNo.2148No.2164

■新基礎点
ISUコミュニケーションNo.2167

■新ルール完全まとめ
ハンドブックまとめページ


以下、2019-2020シーズンのアイスダンス新ルール

■Scale of Values
Communication No. 2256

■Technical Guidelines
Communication No. 2257

GOE判定に関する講座動画

※本講座は2018-2019シーズンのものです。

2018年7月7日にISUから男女シングルのGOE判定に関する講座動画が出てきました。
マニアックな内容ですが、なかなかおもしろいので興味ある方はご覧ください。

お手本として紹介されているエレメンツと選手は、以下の通り。

ジャンプ ・羽生(3Aバラ1/とてもよい高さと飛距離)
・メドベ(3Lo/よい離氷・着氷)
・ハビ(4T/一貫した体制・リズム)
・羽生(3Aバラ1/ジャンプ前のステップ&独創的なエントリー)
・カロリーナ(2A/離氷~着氷のポジション)
・メドベ(3Lo/音楽に合っている)
スピン ヘンドリックス、宮原、キーガン、樋口、アダム、ミハル
コレオ ミーシャ、ザギトワ、ヨリク、マッテオ、宮原、ヨリク
ステップ パトリック、ケイトリン、コリャダ、ミーシャ

お手本はやはりどれも素晴らしい!

以下はペアとアイスダンスバージョンです。

新ルール下でのスコアシミュレーション&総括

※本項目は2018-2019シーズンに記載したものです。

新ルールが決まったところで、ネイサン・チェン選手、羽生結弦選手、宇野昌磨選手のFSのTESスコアの比較シミュレーションをしてみました。

新ルールの変更点を簡単にまとめると以下のとおりです。
演技時間:4分30秒→4分/ジャンプ数:8本→7本/クワドがリピードできるのは1種類のみ/1.1倍となるジャンプボーナスは最後の3本のみ

これらの変更を踏まえてシミュレーションしています。

なお、本シュミレーションは各選手が最大のチャレンジをした場合を想定して作っています。
とくにチャレンジを想定したのは、後半の1.1倍となる3本のジャンプです。
このジャンプボーナスは基礎点を上げる上で非常に重要なので、ここにコンビネーションを集めました。

そこをご理解の上、まずは以下表をご覧ください。

【追記】GOEプラス・マイナスの際の計算が間違っていたことに気づきましたので、いまさらながら修正しました(2018.11.6)

■ネイサン・チェン選手
新構成仮設定:
4Lz 4F 4S 3A CCSp4 StSq4 /4F2T 4T3T 3A1Eu3S ChSq1 FCCoSp4 CCoSp4
※五輪とワールド2018の構成を参考に、基礎点が最大になるように導き出した
※カッコ内は基礎点、カッコ外は基礎点1.1倍となるボーナス点
ベースバリュー 99.98
最大点 143.88
オールプラス4 135.10
オールプラス3 126.32
オールプラス2 117.54
最小点 56.08
【参考比較】
2018ワールドFSスコア
(自己ベスト時)
127.62
■羽生結弦選手
新構成仮設定:
4A 4T 3A 3Lz FCCoSp4 StSq4 /4S3T 4T1Eu3S 3A2T FCSSp4 ChSq1 CCoSp4
※夢のある4Aを組み込んてみたw
※4Aを決めるために、4Lz、4Loはあえて外したので、もっと上の構成があり得ます。
※もし4Aを4Loに変えた場合、基礎点は2.00下がります。
ベースバリュー 94.05
最大点 135.05
オールプラス4 126.85
オールプラス3 118.65
オールプラス2 110.45
最小点 53.05
【参考比較】
2017ワールドFSスコア
(FS世界最高スコア時)
126.12
■宇野昌磨選手
新構成仮設定:
4Lo 4F 4S 3A FCSp4 FCCoSp4 StSq4 /4T3T 4T2T 3A1Eu3F ChSq1 CCoSp4
※多種クワド有利の中、4Sは組み込みたいので組み込んだ
※もし4T2Tを4F2Tに変えたら、基礎点は1.50上がります。
ベースバリュー 98.43
最大点 141.08
オールプラス4 132.55
オールプラス3 124.02
オールプラス2 115.49
最小点 55.78
【参考比較】
2017ロンバルFSスコア
(自己ベスト時)
122.87

以下、参考資料として2つデータを追加してみました。

■【参考1】クワドは4Tだけの選手
新構成仮設定:
4T2T 3A 3F 3Lo FCSp4 FCCoSp4 StSq4 /4T3T 3A1Eu3S 3Lz ChSq1 CCoSp4
※最後の3本はリカバリー可能なようにした
※6種類のジャンプは全部入れた
ベースバリュー 81.74
最大点 116.84
オールプラス4 109.82
オールプラス3 102.80
オールプラス2 95.78
最小点 46.64
■【参考2】クワドを持たない選手
新構成仮設定:
3Lz 3F 3Lo 2A FCSp4 FCCoSp4 StSq4 /3A1Eu3S 3A2T 3Lz3T ChSq1 CCoSp4
ベースバリュー 71.92
最大点 102.12
オールプラス4 96.08
オールプラス3 90.04
オールプラス2 84.00
最小点 41.72

本シミュレーションを見てどのような感想を持たれたでしょうか?

とりあえずわかったのは、跳べるジャンプが1本減る新ルール下でも「自己記録更新」は一応可能ということです。
そしてトップ選手なら「世界最高記録」をめざせます。
↑本件、2018-2019シーズンよりISUの歴代最高スコアがリセットされることになりました。
つまり、2017-2018シーズンまでの記録は永遠に残るものになりました。
詳しくは以下記事をご覧ください。

世界歴代最高スコアランキング

トップ選手間の有利・不利という意味ではどうか?

質が高く完成度の高い演技を評価するルールになったという意味では、羽生結弦選手が有利です。
しかし、今後は誰もが完成度の高い演技を目指してくるでしょう。
そうなれば、やはりベースバリューを高く設定している選手が有利になります。

ではジャンプの難易度が高くない選手でも勝負できるか?

ルールが質重視にシフトしたため、難易度が高くなくてもすべてに「プラス5」近くを揃えればそれなりに得点は伸びます。
しかし、上の表をご覧になればわかる通り、さすがにクワドを持っていない選手が優勝を狙うというのは厳しい状況です・・・

実はGOEが10%ずつ変わる仕組みにした場合、ベースバリューを高く設定している選手が得点を伸ばしやすいのです。
ベースバリューが100点なら最大150%弱のGEOで140点程度まで伸びしろがありますが、ベースバリューが70点の場合、最大150%弱で95点弱程度までしか伸びしろがないということなんです。
これはちょっとした盲点かもしれません・・・
(後半ジャンプはベースジャンプのみGOE対象になりますので150%という数値はあくまで目安です)

一方で、有利・不利という言葉では簡単には言い切れないルールになったのかなとも同時に思います。

上の表を見てもらえればわかるように、ある程度まとめられた演技でオールプラス2~4のスコアになると思います。
しかし、両者では実に20点近くもTESが違ってきます。
よい演技でも「完璧か」「完璧じゃないか」で結構スコアが違ってくるのです。
ましてや、失敗は大きな致命傷になり、スコアを大きく落とします。

そのため選手は、常に難しい選択を迫られると思います。

・どこまでリスクをとってチャレンジするか?
・それとも安全策でいくか?

失敗したらガッツリ引くので、安全策で質が高くミスのないプログラムを魅せてね!というのが新ルールの推奨する考え方です。
しかし、選手はその通りやってくるとは限りませんw
今まで以上に選手個々の「生き様」が見えるような気がします!

選手の皆さんは本当に大変でしょうが、怪我なくシーズンを終えられるよう祈っています。



2018年3月以降の新ルールに関する動き

ここ以降は補足情報になります。
最初に本記事を書いた以降(2018年3月以降)の動きについては、以下にまとめました。

【追記1】3/30にISUの副会長で公認テクニカル、かつ数学者でもあるアレクサンドル・ラケールニさんのルール改定に関するQA記事が出てきましたので紹介します。
記事
【追記2】とりあえず「第57回ISU総会」がスペイン・セビリアで6/4~6/8の期間で開催されます。
その後ルール改定に関する正式な発表があると思われます。
ソース
【追記3】3/30と4/16にルール改定についてアレクサンドル・ラケルニクISU副会長にインタビューした記事が出ました。
「クワドは1種類に付き1回しか跳べない」などの案が出てきたりしているので、ISU総会が終わるまではどうなるかわからないですね・・・
記事1記事2
【追記6】5/1に「第57回ISU総会の議題」というのが出てきました。
この中に次シーズンのルール提案内容が書かれています。
Communication No. 2156
(ルール提案は83ページ以降です)
以下、提案例です。
・FSでの同種類クワドのリピート禁止(技術委員会)
(↑こちらもし実現されることになったら大きな変更ですね!多種類ののクワドを跳べる選手がいきなり有利になりますので・・・)
・FSでジャンプ6種類ボーナス(クワド+トリプル)(日本)
・SPのソロジャンプ前のステップ要件廃止(技術委員会)
・後半10%ボーナス制限:SPで2本、FSで4本(カナダ)/SPで1本、FSで3本(日本)
・コンペ後のジャッジング評価項目にナショナルバイアスを含める(オランダ)
なかなかおもしろいので、英語がわかる方は読んでみてください。
【追記7】5/1にシニア対象年齢を引き上げるべき!という議論があるというINの記事が出ていました。
本件、6月のISU総会の議題にはならないと思っていたのですが、オランダが「シニア年齢制限を17歳に引き上げる」ことを緊急議題として提案したようです。
2020-2021シーズンから有効にするという提案です。
もし決まったら、今後シニアの試合に出たら勝てるのに出られないジュニア選手が出てくる可能性がありますね・・・
その他、「各国スケ連会長のジャッジ参加禁止」「世界選手権のFSに進めるペアを16組から20組に増やす」といった提案も出ています。
Communication No. 2160(ISU総会緊急議題)
【追記8】5/23に「2018年7月1日より有効となるルール」が出てきました。こちらもISU総会の議決対象になります。
Single & Pair Skating Scales of Values, effective July 1st 2018
さらにジャンプ等全エレメントの新しい基礎点と11段階のGOEの詳細表が出てきました。
Communication No. 2168|日本語訳
(6/4には日本語訳も出ました)
見ていて楽しいので、ぜひご覧になってください!

新ルールが決まるISU総会の概要

2018-2019シーズンの新ルールに関しては「第57回ISU総会」で決まりました。
このISU総会は2018年6月4日~6月8日の期間で、スペイン・セビリアで開催されました。

以下スケジュールです。
■6月4日:Opening of the Congress / Workshops
■6月5日~7日: Full Congress / Figure Skating and Speed Skating Branch Sessions
■6月8日:Full Congress and Elections
第57回ISU総会概要詳しいタイムスケジュール

日本からは岡部由起子さんも参加しました。

なお、本ISU総会は、ISU YouTube公式サイトで初のライストがありました。

以下、ライストサイトです。
ISU YouTube公式

第57回ISU総会の採決に関する緊急メモ

第57回ISU総会で決まった内容で重要なことを時系列でメモしています。

【メモ1】緊急議題にあった以下の内容は、5分の4以上の賛成多数を得られなかったため討議されないことになりました。
・No.5「シニア年齢制限を17歳に引き上げる」
・No.6「各国スケ連会長のジャッジ参加禁止」
詳細記事
シニア年齢制限についてはドキドキしていたのでよかったですw
【メモ2】6/4より会議が始まってライストを見ていたのですが、ものすごく細かいです。
とても本記事では紹介しきれないのですが、ここまで細かくやってくれていると、意見はいろいろあっても感謝の気持ちのほうが強くなります!
FSのクワド1種1本制限案は反対意見含めて論議が熱い。ちなみにロシアは反対の模様。
1日目の概要
【メモ3】6/5以降どんどん採決されています。
演技後半のジャンプボーナス変更案の採決:
こちらは「日本案」で決まりました!
つまり、「SPでは最後の1本」「FSでは最後3本」がボーナスジャンプとなります!
■男子のPCS係数の見直し案の採決:
こちらは否決されました。
■GOEとPCSの審判を分けてジャッジングする案の採決:
こちらも否決されました!
■FSでジャンプ6種類ボーナス:
日本が提案したものですが、こちらも否決されました。
その他、「シンクロナイズドスケーティング」を北京五輪の競技に加えることをIOCに申請中ということが報告されています。
2日目の概要
【メモ4】6/6もいろいろ決まっています。
五輪予選方式の変更:
世界選手権で複数の出場枠を確保するためには「獲得枠と同数の選手(組)がフリーに進出すること」という条件が追加されました!
※3枠あっても2選手(組)がフリー進出を果たせなかった場合、残りの1選手(組)が優勝しても1枠しか確定できないということですね。ただし、フリー進出を逃した場合、最終予選会(ネーベルホルン杯)に確定できなかった枠を懸けて1選手(組)だけは出場できるようです。
■メダル式典のスケーター発表順番の変更:
今まで1位→2位→3位の順番でしたが、3位→2位→1位の順番に変更されました!細かいねw
3日目の概要
【メモ5】6/7は大きな採決がありました。
エレメンツ基礎点の変更
こちら採択されました
GOEが7段階から11段階に変更
こちらも採択されました!
FSでの同種類ジャンプの繰り返しについて:
・同種類のクワド・トリプルジャンプの2回のみ2回実行可
同種類のクワドジャンプは1回のみ2回実行可
クワド(4回転)ジャンプを1回のみに制限する案は棄却されましたが、最終的にクワドは1種類のみ2回跳んでよいという折衷案にて採択されました。
日本は反対しましたが、後者はほぼ満場一致で採択されました。
■SP単独ジャンプの必須要項の削除:
SP単独ジャンプの必須要件だった「ステップから直ちに跳ぶ」がなくなりました!
実際形骸化してましたからね・・・
ただし、GOE評価には反映されますので、そちらに任せようということだと思います。
■世界選手権のペアFSの進出組数が変更:
今までの16組から20組に増加しました!
■アイスダンスのショートダンスをリズムダンスへ改称
こちらは採択されました!
■男子のタイツ着用:
こちら可能になりました。
■GPSの滑走順抽選方法の変更:
男女は12人をワールドランキング順に、4組3人ずつに分けて抽選
※3人ずつというのがミソですね!ランキング1位が常に最後とは限らなくなりました!
4日目の概要
【メモ6】6/20に米スケ連から新ルールをまとめたページが出てきました。
新ルールまとめサイト
※とりあえずジュニアの主な規定について、以下記します。
ジュニアの新規定:SPの単独ジャンプはフリップ、/男子FSの時間は3:30(±10)秒に変更
【メモ7】6/26に新ルールに関して一部変更&微修正を加えた改訂版が出てきました
修正概要Communication No. 2176|日本語訳|Communication No. 2168改訂版|日本語訳改訂版
なお、新しい記号「Eu」(読み:オイラー)というのが出来た模様です!
三連コンボシークエンスのハーフループを「1Eu」と表示されるっぽいですね。
【メモ8】7/25にテクニカルパネルハンドブックがリリースされました。
シングルペアアイスダンス|シングル日本語版
【メモ9】7/30に2168の改訂版が出てきました。2168も修正されているので中身は同じものです。
Communication No. 2186

ぐちゃぐちゃに採決されていますので、わかりにくいかもしれませんが、決まったことは書いているつもりです。
ルール変更でどうなったんだっけ?と思われたら、こちらで確認してください。

新ルールの課題

※本項目は2018-2019シーズン中に記載したものです。

話はまったく変わるのですが、新ルールにおける課題について少し触れたいと思います。
というのは、2019年1月の欧州選手権後にハビエル選手が「ジャンプの離氷」について発言して物議を醸したからです。

どういう内容かというと、ジャンプの回転不足は着氷時だけを見て判定されていて、離氷時は見られていないということへの批判です。
離氷時に回転が足りないことを「プレロテ」と言われていて、これまでも一部のフィギュアスケート解説者から指摘されてきました。

ジャンプの離氷はそれぞれの選手でそれぞれ違いがあります。
そもそもジャンプを跳ぶ技術がそれぞれ違っているからです。
技術の違いという意味では、とくにサルコウジャンプとフリップジャンプの跳び方に差が見受けられます。
サルコウジャンプの例

ところで、離氷時の回転不足(の角度)を目視で判定するのは非常に困難です。
身体の回転やトゥの付き方など感覚的にあれ?と思うジャンプはあるのですが、ビデオでも正確に判定できるかどうかわかりません。
たぶん、そうした理由から、ISUとしては基準を提示できず、ルールブックにも触れられていません。

選手およびコーチは、ルールとルールの運用によって対策を取っていきます。
つまり、きちんと認定され評価(加点等)されるなら、「正しく跳べている」と判断するわけで、どんな跳び方をしようと選手に否はありません。

プレロテに限らず、UR判定厳格化の部分も、その公平性・正確性に問題が指摘されています。
URは非常に微妙な判定であるにもかかわらず、白か黒か決まってしまうからです。
とくに回転がぎりぎりな選手の場合だと目を付けられ、厳しく判定される傾向があります。
そのため、判定に不満が出ることも多くなっています。
このへんは人間(コーラおよびアシスタントコーラ)が判定することに限界が来ているように思えます。
よく言われることとして、本大会は回転不足に厳しかったな、逆に甘かったなといった感想が出ること自体がおかしいのですw

かつて3Lzのエッジエラー問題がありました。
トップ選手がエッジエラーのまま跳んでも問題視されず称賛されていました。
当時、エッジエラーを判定するというルールがなかったからですね・・・

ルールの明確化およびコンピュータ(AI技術など)導入による正確な判定化が待たれるところですが、ISUは本問題に関してどう対応するのかな・・・

その他、ルールの運用についても課題を感じます。
大きくはGOE判定とPCS裁定の2つかなと・・・

GOEがプラスになる要件に関しては、ルールでポイントとして定められていますが、例えばジャンプの場合ですと、どちらかというと着氷に重きが置かれていて、つなぎの部分はあまり重要度が高くないように感じます。
よくジャンプ大会と言われてしまうのは、このせいもあるかな、と・・・
ただ、このへんはジャッジ教育の強化によって多少改善できるものと思います。

PCSに関しては、TES(技術点)に引っ張られすぎている印象があります。
つまり、技術点が高くなると必然的にPCSが伸びていく印象があり、PCSを採点するための個別要件がやや形骸化している感じがします。
ミスをしなければ見栄えがよくなるので、ある程度同時に上がることは理解できますが、PCSに個別要件がある以上、その要件でももっと差が出てくる採点になったほうが公平性が保てる気がします。
こちらはジャッジの感性を含む部分ですので、なかなか難しいところですけどね・・・

ちなみに新ルールの技術委員長だったラカーニック氏は、ISUが目指す客観性について、「旧採点(6点方式)では0点、現行では30%くらいだろう」と語っています。
ソース記事
関係者が努力して、やっとここまで来たということですね。
いろいろ課題はあっても客観性・公平性への取り組みを暖かく見守りたいと思います。
(本件はナーバスな問題を含んでおり、反応によっては消すかもしれませんので、ご理解を・・・)

2022-2023シーズン以降のルール改正素案

2019年6月8日に北京五輪後(2022-2023シーズン)のフィギュアルール改正の素案記事が出てきました。
関係者談という言い方で書かれていましたので、現時点で文書化されたものはありません。

まとめると以下のとおりです。
(1)男女とペアでは種目を「テクニカル」「フリー」の2つに分ける
(2)ぞれぞれで優勝者を決め、トータルの勝者も決める
(3)TESとPCSの比重は「テクニカル」は2:1、「フリー」は1:2
(4)GOEは11段階と変わらず
(5)PCSはスケーティング技術、技のつなぎ、演技力、構成、音楽の解釈の5項目評価

本素案は2020年のISU総会提案をめざして練り上げていく模様。

詳細記事
※記事では「人気復活」に言及していますが、この部分は疑問が残るところです。
※それでも以前検討されていた「テクニカル(技術)」「アーティスティック(芸術)」を完全に2つにわけて別々に競技するルールにするよりフィギュアスケートの魅力が伝わるものになると思います。

ルール改正まとめ

ルール改定に関してはいろいろな思惑の中で決まっていくという側面はあると思います。
フィギュア解説者、専門家、選手OBの中でも賛否が出てくるでしょう。
しかし、現役選手はルールに則ってプログラムを作り練習していくしかありません。

とりあえず文句を言うよりは、受け入れるほうが競技を楽しめると私は思います!

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フィギュアスケート2019-2020の完全スケジュールカレンダー
※緊急情報があった場合、こちらの該当日に記載しています。

62 Responses to “フィギュアスケートのルール改正(新ルール)まとめ[2019-2020シーズン]”

  1. コダマリア より:

    国際大会であるオータム・ロンバルが終わったのでルール再確認にきました。
    管理人様も触れられていますが、あくまでも人間がジャッジする以上何事も完璧とはいかないもので。ただ、こちらを再読後に気になった演技を見てみると、なるほどそういうことかと概ね合点しました。

    どんなにルールが変わっても選手はそれに従ってベストを尽くすし、試合では予定構成の完遂に挑むわけですが、これって選手はもちろん見る側にとっても採点競技の醍醐味の一つだなと。だからこそ採点にモヤモヤしたくないけど、そこに感情を割くのが惜しい、今見た演技に感情を全振りしたい。そこで、数字や結果はもちろん重いものだけど、それはそれとして一喜一憂を心がけてます。(そんなに人間出来てないので度々揺れますがw)
    ということで、いろんな意味でこちらのサイトに心から感謝です。

    オタ暦そこそこ長い私ですが、年々新たな楽しみを知ります。
    ルールが未完であることも含めてフィギュアスケートって奥深い…

    • 管理人 より:

      コダマリアさん

      そう思っていただけたのなら、本記事を書いた甲斐がありました。
      とはいっても、私もときに揺れますよw

  2. みっふぃ より:

    スピンのお手本、カロリーナではなくルナヘンドリックスかと思います。

    • 管理人 より:

      みっふぃさん

      間違いのご指摘助かりますm(__)m
      1年も間違ったままでしたね・・・
      確認して修正しました。

  3. shu より:

    いつもご苦労さまです&ありがとうございます。
    ルール・・とは微妙に違いますが、審判の倫理規定に関する興味深い記事がでていましたね。
    管理人様のことだから、すでにチェック済みだと思いますが、私たまたま昨日このページを見ていたこともあり、件の記事の見出しを見た瞬間、「倫理規定」の文言が目に入らず、「審判に大なたをふるう!もしかしてプレロテ?AI?!」と早とちりしてしまいましたw
    話変わって2019ー2020のルール改正も、微細ではありますが気になるところです。ISUの発表内容を読んでみましたが・・・管理人様の記事を楽しみにしていますm(_ _)m

    • 管理人 より:

      shuさん

      コメントありがとうございますm(__)m
      倫理規定に関する田村さんの記事は先ほど知りました。
      ルールに関わることですので、ざっと概要だけでもまとめてみました。
      今季のルール改定の詳細につきましては、もう少しお待ち下さい。
      ルール改定の日本語版って出るかな・・・・
      もう出てきてもいいと思っているのですが、出てこなくても書きますねw
      追記:7/11に日本語版が出てきたので、早速詳細を追記しました。

  4. ちゃんぽん より:

    管理人さま、突然に失礼致します。ロシアの12歳少年がハーネス装着ですが5回転飛んだとの映像がインスタグラムにあがってましたが、私の目が悪いのか、4回転しか見えない? 管理人さま、映像をご覧になった方、やっぱり5回転なんでしょうか!? 出来ましたらお教えください。もし5回転ならハーネス装着でも、ISUはどう対応するんでしょう? 

    • 管理人 より:

      ちゃんぽんさん

      本トピックスについては、スケジュール&カレンダー記事の4/25に記していますm(__)m
      間違いなく5回転トゥループですが、滞空時間が長くてすごいです!
      ただ、ハーネス付きだとISUとしては5回転を跳んだとはみなしてくれないのではないでしょうか・・・
      それでもこういうことが多くなってくれば、基礎点設定を考えるかもしれませんね。

  5. stk より:

    管理人さまこんにちは

    フィギュアを見るようになって四年ほど、最近やっと得点やルールのこともわかるようになってきて、より採点競技として楽しめるようになってきました。

    織田さんが解説をされると、どういった点が評価されるのかもコメントされていてとても興味深いのですが、今期よく「+3から+5の評価をもらえるジャンプ」というコメントがあり、しかしGOE加点は2点程度だったりするので、得点はどう計算されているのだろう?思っているのとは違うようだぞ?と興味が湧いてきたところにこちらを拝見し、大変すっきりいたしました!

    知識が増えて次の大会がさらに楽しみになりました。
    ありがとうございます☆

    また管理人さまの選手ごとのあたたかいコメントも楽しみにしています。
    良いお年をお迎えください。

    • 管理人 より:

      stkさん

      役に立ててよかったです!
      織田さんはルールに沿って解説してくれるのでわかりやすいですね!
      ルールがわかってくると、どんどん楽しくなりますよ!
      ただし、採点はあくまで人が行うということを前提にストレスを貯めないことも大事です!

  6. シマウマ より:

    すごく分かりやすくまとめてあり、感謝×感謝です。

    ロステレ(羽生氏)で、初めてジャンプのGOE4以上を見て、今季のマックスGOE調べなくちゃと、思い至りました。

    3アクセルの得意な選手について、ボーヤンをあげられていますが、ボーヤンはネイサンと同じタイプで、トージャンプの方が得意だと思います。3Aはどちらかと言えばむしろ苦手では。

    強いてあげれば、コリヤダ君ではないでしょうか。(試合ではよく失敗するけど、それはハートがガラスだからだと思います。)

    • 管理人 より:

      シマウマさん

      感想ありがとうございます!
      ボーヤン選手は3Aをよく決めているという印象がありましたが、トゥ系が得意なのは確かですね!
      削除しておきましたm(_ _)m

  7. ひろキング より:

    余談:クアドアクセル有り、セカンドルッツ無しで最大点が最高になるプログラム↓
    4F 4Lo 4S 4T CCSp4 FCCoSp4 StSq4 4A+3A+SEQ 4A+3T 4Lz+3Lo+3Lo CCoSp4 ChSq1
    このプログラムはGOEオール5で165.79点です。

    ↓こちらのサイトで計算しました。
    http://fses.sakuraweb.com/tes_keisan/tes_script.php

    • ひろキング より:

      すみません、こちらです↓
      http://fses.sakuraweb.com/tes_keisan/tes_top.php

      先ほど投稿したのは「得点計算後のURL」ですが、それだと
      “Forbidden”と出てしまいます(汗)

      • 管理人 より:

        ひろキングさん

        すごい!!!!
        そこまで来るともう笑うしかないですね・・・w

      • ひろキング より:

        度々すみません。もっと良い点数がありました。
        4Lz 4F 4S 4T CCSp4 FCCoSp4 StSq4 4A+3T+3Lo 4A+3Lo 3A+4Lo CCoSp4 ChSq1
        これで170.2点です!誰もやらないと思いますが(笑)

      • ひろキング より:

        何度もすみません。これで(多分)最後です。
        4A 4Lz 4F 4S CCSp4 FCCoSp4 StSq4 4A+3T+3Lo 3A+4Lo 3A+4T CCoSp4 ChSq1

        これで173.31です!!

        3回転と4回転の「アクセル」を2回ずつ繰り返すのがミソです。その上、7個の4回転を7本のジャンプそれぞれに分散しています。
        セカンド4Lzやサード3Lzといった、多回転の両回転コンボ無しでは、この点数は絶対超えられません。

        コンボジャンプの第2ジャンプ以降として直前のジャンプと逆回転のルッツを跳べる場合は…

        4A 4F 4S 4T CCSp4 FCCoSp4 StSq4 4A+3Lo+3Lz 3A+4Lz 3A+4Lo CCoSp4 ChSq1

        です。例のサイトはシークエンスでなく「コンボとしてのセカンドルッツやサードルッツ」に対応していないので、点数計算は手動になりますが…

        基礎点:
        12.5+11+9.7+9.5+3.2+3.5+3.9+(12.5+4.9+5.9+8+11.5+8+10.5)×1.1+3.5+3=127.23

        出来栄点:
        6.25+5.5+4.85+4.75+1.6+1.75+1.95+6.25+5.75+5.25+1.75+2.5=48.15

        合計技術点127.23+48.15=175.28

        です。コンボジャンプにおいて「次のジャンプを飛ぶ直前のチェンジエッジ(直前のジャンプと逆に回るフリップとサルコウに必要)やターン(直前のジャンプと逆に回るアクセルに必要)」が認められない限り、175.28が理論上の技術点満点です。

        …こんな事が出来る奴が現れたら、そいつは化け物ですけどね(笑)

      • 管理人 より:

        ひろキングさん

        お疲れ様でした!
        数学好きでも楽しめるフィギュアスケートですねw

  8. ひろキング より:

    1つ指摘がございます。

    「■【参考2】クワドを持たない選手
    新構成仮設定:
    3Lz 3F 3Lo 2A FCSp4 FCCoSp4 StSq4 /3A1Lo3S 3A2T 3Lz3T ChSq1 CCoSp4
    5.90+5.30+4.90+3.30+3.20+3.50+3.90+15.07(13.70)+10.23(9.30)+11.11(10.01)+3.00+3.50
    ※基礎点が最大になるように設定してみた」

    とありますが、「基礎点が最大になるように」設定する場合は3A2Tではなく3A2Loではないでしょうか?

    確かに今の男子にセカンドループを跳ぶ選手は少ないですが、過去には試合で3A2Loどころか3A3Loを決めた男子選手も居ます。1998年のスパルカッセン杯でアレクサンドル・アブト選手が決めています。その為、3A2Loは理論上ではなく事実上可能です。

    ※理論上は3A2Lzも可能で、3A2Loより基礎点が高いですが、セカンドルッツはファーストジャンプとセカンドジャンプの回転方向が逆になる為、今まで誰もやった事が有りません。

    • ひろキング より:

      おっと…「セカンドジャンプの回転方向がファーストジャンプと逆になる」と言った方が伝わりやすいですかね?

      • 管理人 より:

        ひろキングさん

        ご指摘ありがとうございますm(__)m
        たしかにおっしゃる通りですね!
        その後、よくよく考えてみたら、以下がクワドを持たない選手の最強構成であることに気づきましたw
        3Lz 3F 2A 2A /3A1Lo3S 3A3T 3Lz3Lo
        (これだと同構成で75.78まで基礎点が伸びます)
        (9/2追記↑こちら74.79の計算間違えでした)

        ただ、本趣旨としてはクワドを持たないと基礎点が伸びないことを表現したかったので、これはこれで別の意味が生まれてきます・・・
        なので、「※基礎点が最大になるように設定してみた」は削除しました。
        これでどうかお許しください。

        追伸:いずれにせよ、コンボを最後に集める比較は現実的ではなかったなと反省しております・・・

      • ひろキング より:

        どういたしまして。…それにしても、確かに良く考えてみれば「4回転無しで基礎点を最大にする」には2回転半を2つ入れた方が良いですね。そこは盲点でした。2回転半以下は繰り返すのに片方をコンボとして使う必要無いし。

      • ひろキング より:

        すみません、もう1点気付きました。
        3A1Lo3Sの基礎点は13.7でなく12.8です!!
        15.07(13.70)は4T3Tの点数をコピペしたんでしょうね。

      • 管理人 より:

        ひろキングさん

        そもそもの基礎点を間違えていて申し訳ないです・・・・
        おっしゃる通りコピペする場所を間違えたようですね・・・
        再計算して修正しましたm(__)m

  9. あき より:

    ここにお知らせするのは間違っているかもしれませんが、デニス・テン選手の訃報がありました。先月アイスショーを手がけていましたよね?
    今年も引退は延期かと思って楽しみにしていたので、ショックです。

    • 管理人 より:

      あきさん

      私も今日は言葉を失っています・・・
      一応フィギュア関連のトピックスについては、スケジュール記事の該当日に記載しています。
      よかったら参考にしてください。

      • あき より:

        管理人さま、お返事ありがとうございます。トピックスのほうを拝見しました。フィギュアスケートのルールについても、いろいろな提案をしていたデニスだから、本当に無念だったと思います。ジャパンオープンもエントリーしていたようなので、少し悲しい気持ちで観に行くことになりそうです。ご冥福を。

      • 管理人 より:

        あきさん

        JOにエントリーしているのは、同じデニスでもヴァシリエフス選手です。
        こちらは純粋に楽しめると思います。

      • あき より:

        あ、JOってヴァシリエフスくんなんですね。f(^^;今が旬のデニスくんはそちらですよね、FOIにも出演してましたし。なんでテンくんかと思ったのか、昨日の気持ちのせいですね。ありがとうございました。

  10. ルール改正大反対 より:

    私はザギトワが大好きだったので基礎点がが下がるのは意味が分かりません。今までの方がジャンプの数も多くて見どころが多かったのに、

  11. K より:

    こんばんは。
    いつも役立つ情報をありがとうございます。

    不躾で恐れ入りますが、
    もしお時間が許すのであれば昨年のように、試合の予定だけをピックアップした記事があると有り難いです。
    ご検討くださいますと幸いです。

    早くシーズン始まらないかなぁ~

    • 管理人 より:

      Kさん

      コメントありがとうございますm(__)m
      実はすでに準備はできていて、6/22以降の国内大会のスケ連発表を待って、それを記載してから記事をアップしようと思っていました!
      Kさんが期待していてくれていたようですので、発表より先にアップしちゃいましたw
      完璧版ではありませんが、ぜひ参考にしてください!
      2018-2019シーズン全大会一覧

      • K より:

        管理人さま

        すでに準備してくださっていたのですね…!
        結果、急かしたようになってしまい、申し訳ありません。でもうれしいです!(笑)
        早速読ませていただきます~~~~~~!

        も試合速報の、管理人さまの選手たちの演技への一言コメントをいつも密かに楽しみにしています!☺

  12. Leo より:

    いよいよ新ルールが決定しましたね!
    大きな変更が多すぎて頭パンク状態でついていけてませんw
    個人的にはタノ・タケノコが改正されて良かった…(^o^;
    クワド関連の改定は賛否両論ありますね…

    けど、あの羽生選手が黙って2位以下に甘んじるとは思えないんですよね(-∀-;)
    インタビュー等見る限り、今シーズンも綿密に計算して出来る範囲で勝ちに来ると思うので…
    ただ、ご本人の気質上、4A入れて勝つまで挑戦し続けるだろうと思うので…怪我だけが心配ですね;;
    ど、どうか健康第一で、無理しないようお願いします、羽生選手!!

    ところで、今回のルール改定でディダクション関連は変更無しでしょうか?
    旧ルールでは転倒やタイムオーバー等でGOEとは別にマイナスがつきましたが…
    もし旧ルールと同じであれば、1回のジャンプ転倒でGOE-5、ディダクション-1で実質-6になるんですかね??
    なんか初歩的な質問ですみません…

    • 管理人 より:

      Leoさん

      ルール改定については私も付いていくのがやっとでしたよw
      選手である限り常に怪我のリスクはあるので、ここは祈るばかりですね・・・

      ディダクションについては鋭い指摘です!
      実は緊急提案時にオランダから「転倒によるディダクションをなくす」という提案がありました。
      記事にも追記したのですが、これが通ったかどうかわかりません・・・
      たぶん、通ってないとは思うのですが・・・
      タイムオーバー等の他のディダクションについては今まで通りだと思います。

      • みやた より:

        通りすがりですみません。

        ディダクションの件はオランダが取り下げましたので従来通りのはずです。

        別件ですが、
        決定4の2番目の表の3Fの基礎点は5.30ですね。
        決定7の表の中にCoSp4が二つありますが、基礎点3.00の方が正解ですね。3.50の基礎点を持つのはCCoSp4のみだと思います。

        素早い更新にいつも驚きと感謝を持って拝見しております。
        お邪魔いたしました。

      • 管理人 より:

        みやたさん

        ディダクションについての情報提供とても助かりますm(_ _)m
        また、間違いのご指摘もありがとうございます!
        そこまでしっかり見ていただけると、とても嬉しいです!
        併せて修正しました!

      • Leo より:

        管理人様、みやた様

        やはり旧ルールのままなんですね。
        今までは転倒しても回りきっていればなんとかなってましたが…
        新ルールでは転倒時のダメージが大きすぎますね;
        博打で4Lz跳んでいた選手が一番影響ありそうな気が…
        情報ありがとうございましたm(__)m

      • 管理人 より:

        Leoさん

        返事に書こうと思って書き忘れていたことがありました。
        要項には、以下の記載があります。
        「最終のGOEを計算するためには、まず始めに要素のプラス面を考慮し、これがGOE評価の起点となる。次に、ジャッジはあり得るエラーのガイドラインに従ってGOEを引き下げ,その結果が最終のGOEとなる」
        例えば、ジャンプに+2になる質で跳んで転倒した場合、「+2-5=-3」になるということなんです。
        マイナス要素だけでなくプラス要素も加味して判断するようなのです。
        ますます判定が難しくなるというのはありますが・・・・

      • Leo より:

        ややこしいですねw
        GOEの獲得条件(2)が着氷に関係している以上、転倒時はGOE-3が最大限緩和された評価ということですかね。
        でもGOEの+が実際にどう判定されるか、まだ未知数ですよね…
        色々ツッコみたくなるジャッジもいますしw
        昨シーズンのUR判定とか、なかなかのカオスっぷりでしたからね…あまりジャッジには期待しないでおこうと思いますw

  13. おだろく より:

    管理人様、ルール改正をおばかなわたしにもわかりやすく、お教えいただき、たいへん感謝しております!ありがとうございます!これからも頼りにしておりますので、どうぞどうぞ・・わかりやすいフィギュアスケートのサイト作りを、よろしくお願い申し上げます!

    • 管理人 より:

      おだろくさん

      コメントありがとうございますm(_ _)m
      フィギュアスケートの魅力をたくさん人に普及したいので、これからもがんばりますね!

  14. shu より:

    新ルールが管理人様のおかげで、大変、たいへんよくわかります。
    いつも、いつものことですが、本当にご苦労さまです。
    「実際に試合を見て、プロトコルを見てみないと、どういう風な影響があるかはわからんなあ」と思い、これまでは達観(?)してたのですが、管理人様みたいにシミュレーションしてみるのも、なるほどおもしろいですね。
    個人的にはコレオの引き上げが地味に嬉しかったりします。新ルールでGOE+1=10%ルールを確立しつつ、コレオだけを例外に上方修正されているというのが、コレオ好きにとっては、何とも嬉しいです。

    ところで、コレオの変更案の点数のところを眺めていたがために気づいただけなのですが、StSq4の現行の最小点が基礎点と同じになってるので、もしかして間違ってるのかな?と思いました。

    新ルールどんどん決まっていくようですので、引き続き楽しみにしてます!

    • 管理人 より:

      shuさん

      間違いのご指摘ありがとうございます!
      大事なところですので、見直したつもりだったのですが、ダメですね・・・
      修正しましたm(_ _)m
      過去にここまでルールを細かく追いかけたことはなかったのですが、結構いろいろなことが発見できておもしろいです!

  15. mo より:

    管理人様
    いつもありがとうございます。このサイトは、本当に見やすいです。ジャンプの基礎点が、さがってしまうと最高記録が出るのは、厳しいですよね。+5がくればいいのですが。とにかく今シーズンも全力で応援します!

  16. lala より:

    【FSでの同種類クワドのリピート禁止!!】

    ヤハリ! こうなるの? 
    また、不細工なジャンプ合戦が続く?
    あーぁ~w ため息・・・

    羽生クン、NHK杯クワドルッツの練習で負傷。
    平昌フリーの本番は、クワドサルコーとトーループを2度ずつ組み込み優勝。

    リピート禁止クワド制限、
    これしか羽生を止められない。
    こんなルールになったら、羽生は早々引退しそう。

    オリンピック2連覇の快挙!
    取るものは取ったと公言。
    彼は欲しい物は手中に、無理する必要ないし・・・

    五輪後は、クリーンなジャンプと高い芸術性で
    最美なプログラムが見れる期待してたのに・・・
    それが叶うルール変更じゃなかったの?
    クワドの種類なんか! どーうでもいい!
    10代なのにオヤジ顔も嫌い(失敬)

    海外大会のリンク内広告、殆どが日本の企業。
    フィギアのスポンサーは日本企業が大半。
    ガラガラの世界大会を埋めるのは、美しい羽生クンを応援する日本の観客たち。

    ISU フィギアの人気を取り戻すためのルール改正?
    このルールならクワド多種類飛ぶ、ネイサン・
    ビンセント・ボーヤンあたりが断然有利。

    ジャンプ体操競技なんか見たくない!
    ヨーロッパは不利だけど・・可決根回し済?
    アメリカファースト技術委員会w

    羽生クン
    今後は勝より「見せたいプログラム」と言ってますね・・・でも!
    負けず嫌いな彼が、2~3位の表彰台でニコニコ
    している姿想像つかない?

    ルール改悪で、やはり引退早まりそう(悲)

    言いたい放題書いて、ご免なさい♡

    • 管理人 より:

      lalaさん

      そのルールは、決まるかどうかなんとも言えないですよ・・・
      もし決まった場合でも、どういうふうに考えてやってくるのか私は楽しみですよ!
      それでもやりたいことをやるか、しっかり対応してくるか!
      どっちにしても楽しくしてくれる選手です!

      • lala より:

        >そのルールは、決まるかどうかなんとも言えないですよ・・・

        ですね! まだ希望はもってます♡

        ここ数日、クワド制限案でー激オコ状態でした。
        管理人さんの様な見方ができれば
        楽しいのですね・・・
        ありがとうございます。

    • るる より:

      lalaさん

      めちゃめちゃ横からでごめんなさいね。

      管理人さんの【表4】から、3Lz、3A二本、4T、4Sの計五本でGOE+5なら、4T~4Lzの計五本でGOE+0より高得点になるのですよ。

      私は良くできた案だな、と思いました。
      羽生さんなら大丈夫。

      楽しみに応援しましょ。

      • 管理人 より:

        るるさん

        おおーーーー!!!!
        私よりよく分析していらっしゃるw

  17. 5398 より:

    管理人さんいつも分かりやすくありがとうございます!
    今回はジャンプに片寄りすぎた今のフィギュアスケートを全体的に少しでも底上げしたい変更のようですね。
    今まではジャンプありきな部分は確かにあったのでそれを細分化して、差をつける。妥当なところだと思います。

  18. るる より:

    管理人さま

    いつもありがとうございます。

    基礎点を下げるのはなぜだろう、と思ってましたが、【案4】の二つ目の表でかなり理解できました。
    高難度ジャンプも、GOE次第で今と変わらない技術点がつき、かつ転倒はクワドだけ-4という苦肉の策も、この方法だと合理的になりますね。
    よく考えられている数値だと思いました。

    しかし、ジャンプ本数減によりフリーの最高点の更新はやはり難しくなりますね。

    私はプロトコル解析大好きですが、当面はいろいろ分かりにくくなるでしょうね。

    どうなるのかなー、とワクワクします。

    【案3】の表に、3Aが抜けているようです。別のところにあるのでなくてもわかりますけどね!

    お邪魔しました。

    • 管理人 より:

      るるさん

      抜けを教えていただきありがとうございますm(_ _)m
      追加しました!
      まだ検討中の案ではありますが、なかなかよく練られてますよね!

  19. vamo より:

    いつもありがとうございます。
    4月にCSテレ朝chにてもう一度観たいあの演技という番組が再放送含め5本オンエアされます。
    こちらの演者演目の情報おありでしたら是非お願いします。
    ありがとうございました。

    • 管理人 より:

      vamoさん

      大変申し訳ないのですが、わかりません・・・

      • vamo より:

        管理人さま
        早速の返信ありがとうございます。
        いろいろ検索をかけるのですが第1弾しか分からなくてこちらに書き込んでしまいました。
        演者演目によってはch加入を検討しているのは事実なので、教えてくれるか微妙ですが直接そちらに聞いてみます。

        あちがとうございました。

      • 管理人 より:

        vamoさん

        第4弾はこちらに情報があるようです。
        中途半端な情報で申し訳ないです・・・

        【追記】
        もう遅いかもしれないのですが、こちらのツイートに全プログラムが載っています。
        すごい有り難い情報です!

  20. ひろキング より:

    これまでより点を取りにくくなるようなルール改正が発生するんなら、「世界記録」はもう「ルール改正毎の記録」を採用したほうがいいんじゃね?

  21. ぷちか より:

    初めてコメントさせていただきます。

    とても詳しくわかりやすい説明や情報が記載されていて、いつも参考にさせていただいています。
    今回のルール改正について、興味深く読ませていただきました。

    FSの時間が短縮され、ジャンプの数が減るということだけでも大きな変化ですね。
    さらにGOEもこんなにもプラスマイナスの幅が大きくなるとしたら、選手やコーチの皆さんは今までと違う戦略を考えなければならないでしょうね。
    観戦する私としては、新たな期待感がますます高まり、シーズンが始まるのが楽しみでたまりません。

    今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  22. Nikolaus より:

    男子フリーでのジャンプの個数が減るとなると、必然的にこれまでと同じような点数を取ることが難しくなるということですね。羽生選手が打ち立てた世界記録もますます破られにくくなるのですね…。

  23. ユッキ より:

    なるほど〜。ものすごく解りやすくて参考になります。ありがとうございます。

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